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清水 則孝*; 宇都野 穣; 二村 保徳*; 櫻井 鉄也*; 水崎 高浩*; 大塚 孝治*
Physics Letters B, 753, p.13 - 17, 2016/02
被引用回数:23 パーセンタイル:81.2(Astronomy & Astrophysics)原子核の準位密度は中性子捕獲反応断面積を支配し、そのため原子力や天体核物理への応用に重要な役割を担っている。この論文では、準位密度を殻模型を用いて現実的かつ精度よく計算する新しい手法を提唱し、その有用性を示した。この手法は、準位密度を複素平面の周回積分に置き換え、その各積分点で現れるオペレータのトレースを確率的に効率良く求めるという発想に基づいている。厳密に固有値分布が得られる系でこの手法の有用性を確かめた後、従来直接的には計算不可能だったNiのパリティ依存準位密度を計算した。その結果、Niのと状態の準位密度が低い励起エネルギーでほぼ等しくなるという、これまでの手法では再現できなかった性質を微視的に得ることに初めて成功した。
河野 俊彦*; 千葉 敏; 小浦 寛之
Journal of Nuclear Science and Technology, 43(1), p.1 - 8, 2006/01
被引用回数:50 パーセンタイル:94.6(Nuclear Science & Technology)最新の原子質量模型KTUY05の殻補正エネルギーと対エネルギーを用いて量子効果を取り入れた原子核の準位密度パラメータとその系統性を現象論的に導出した。殻効果の励起エネルギー依存性としてはIgnatyukの公式を用いて、Gilbert-Cameron型の複合公式により表した準位密度公式で最新の準位間隔データを再現できるパラメータを求めた。低励起状態では低温度模型を用いて、1000以上の原子核の準位構造データを考慮してパラメータを決定した。また、求めたパラメータから、未知核種に対しても適用可能な系統式を作成した。
大場 弘則; 西村 昭彦; 小倉 浩一; 柴田 猛順
JAERI-Research 2000-033, 17 Pages, 2000/08
原子法レーザーウラン濃縮では、電子ビーム加熱で生成したウラン原子にレーザー光を照射し、Uのみをイオン化して回収する。電子ビーム加熱でウランを蒸発させると熱励起や電子ビームによる励起で蒸発原子が上準位に多く分布する可能性があり、準位分布はレーザー分離の対象となる原子密度を知るうえで重要である。ここではレーザー誘起蛍光法でウラン原子の準安定準位密度を測定した。準位密度分布から求めた原子励起温度は推定蒸発面温度(~3000K)より低く、蒸発量を増加させるとともに2000K程度まで低下し、蒸発した原子のほとんどが基底準位及び下準位に分布することがわかった。
A.Mengoni*; 中島 豊
Journal of Nuclear Science and Technology, 31(2), p.151 - 162, 1994/02
被引用回数:115 パーセンタイル:99.02(Nuclear Science & Technology)中性子結合エネルギーに相当する励起エネルギーに於ける原子核の準位密度の新たなパラメータ化を行った。採用したモデルは粒子対効果および殻構造効果の補正を含んだ通常のフェルミガス模型である。殻構造効果の補正とそのパラメータ化に特に注意を払った。質量数41から253までの217核種のデータを用いて準位密度パラメータを評価し、この質量領域全体にわたる準位密度パラメータの系統式を得た。これにより実験データのない核種の準位密度パラメータを高い精度で求めることが可能になった。
A.Mengoni*; G.Maino*; Ventura, A.*; 中島 豊
Int. Conf. on Perspectives for the Interacting Boson Model on the Occasion of Its 20th Anniversary, 0, 421 Pages, 1994/00
多くの分野において信頼度の高い核断面積が要求される。そのためには多くの原子核の広い励起エネルギーで準位密度を正確に記述することが必要である。フェルミガス模型に基づいた系統式が存在するが、準位密度式に集団運動の自由度を含めたものは非常に少ない。それらは原子核の幾何学的形状に基づいた剛体と調和振動子の極限で近似して求めたものである。我々は以前に「相互作用するボソン模型」で集団運動による準位密度の増大を定式化し、それを陽子と中性子を区別しない場合の力学的対称性を持つ原子核と遷移核に対して適用した。今回はこれを陽子と中性子を区別する場合の対称性を持つ遷移核に対して用いることが出来るように拡張した。集団運動による準位密度の増大は非常に大きく、中性子結合エネルギーに相当する励起状態では二桁の増大が見られ、Smのアイソトープのような遷移核に対しては特に大きな増加が見られる。
A.Mengoni*; 中島 豊
JAERI-M 93-177, 26 Pages, 1993/09
原子核の準位密度計算に通常必要とされる物理量を計算するプログラムHERMESを開発した。核内核子の対相関と殻効果を取り入れた標準のフェルミガス模型をモデルとして用いた。その他の原子核構造の性質の効果のプログラムへの組込みについても論議した。HERMESを用いて質量が41から253までの領域において準位密度パラメータの系統式を作成した。
今木 俊作*; 岡田 耕平*; 高橋 芳浩*; 吉川 正人; 大西 一功*
平成5年度 (第37回)日本大学理工学部学術講演会講演論文集; 材料・物性, p.135 - 136, 1993/00
放射線照射や電荷注入による捕獲電荷がMIS構造の絶縁膜中において分布する場合、その膜中電荷分布を把握することが電荷捕獲機構や素子特性への影響などを解明する上で重要である。そこで同一素子内で絶縁膜厚をエッチングによって変化させ、各膜厚に対するMIS構造のミッドギャップ電圧より膜中の電荷分布評価を行う方法を考案し、MOS構造についてNHアニール後および放射線照射前後での酸化膜中電荷分布を評価した。この結果NHアニールにより電極界面付近の電荷量が変化し、Si-SiO界面準位が増加することがわかった。また放射線照射前の酸化膜中ではSi-SiO界面付近に正電荷が局在し、電荷量は製作時の初期酸化膜厚には依存せず、酸化温度上昇に伴って減少すること、放射線照射後ではSi-SiO界面付近で正電荷が捕獲され、その捕獲量は酸化温度に依存することがわかった。
斉藤 一成*; 高橋 芳浩*; 吉川 正人; 大西 一功*
平成5年度 (第37回)日本大学理工学部学術講演会講演論文集; 材料・物性, p.133 - 134, 1993/00
不揮発性記憶素子や高密度集積回路で注目されているMONOS構造のPOA(酸化膜成長後のアニール)処理とPNA(窒化膜堆積後のアニール)処理による、電気的特性と放射線照射効果に及ぼす影響について検討した。その結果、放射線照射前のMONOS構造はMOS,MNOS構造とは異なり、POA処理により固定正電荷密度、界面準位密度は減少せず、高温PNA処理を施したMNOS構造と同様な特性を示すことがわかった。また、MONOS構造のC-V特性における遷移領域には顕著な周波数分散がみられること、放射線照射によりミッドギャップ電圧はMNOS構造とは異なり負方向にシフトすることが確認され、これらの現象は窒化膜堆積後の高温熱処理に起因することがわかった。
塚田 甲子男
日本物理学会誌, 25(9), p.631 - 644, 1970/00
原子核の準位密度に関する一般的考察につづいて,準位密度のequidistantspacingモデルをプロトタイプとしてその理論的発展,とくに集団運動効果,shell効果,odd-even効果などについて考察し,また,超伝導体モデルについて簡単な記述を行なった.さらに,実験データの現状と問題点の紹介,とくに準位密度の励起エネルギー依存性についての概観を述べたあと,準位のスピン分布の測定に関する実験と,原子核の慣性能率の値がその剛体値より小さくなる事情などについて簡単に触れた.
宇都野 穣; 清水 則孝*; 大塚 孝治*
no journal, ,
原子核の電磁強度関数は、原子力や元素合成などの応用に対しても重要な役割を果たすため、理論的に精度の良い記述が求められている。従来は主に乱雑位相近似を用いた研究がなされてきたが、最近、大規模殻模型計算による、より精度の高い計算が可能になってきた。本招待講演では、大規模殻模型計算を用いてカルシウム同位体の強度関数およびニッケル58核の準位密度を計算した結果を報告する。ニッケル58核において、スピンパリティ分布を含む正しい準位密度が得られた。これは、殻模型によって1粒子1空孔励起以外の非集団的状態も正しく得られることを表している。これらの非集団的状態は巨大共鳴の裾に大きな影響を与え、その結果、Caの低エネルギー励起を非常に精度よく再現することができた。さらに、殻模型によって励起状態からの強度関数も計算し、Brinkの仮説を検証した。
宇都野 穣
no journal, ,
微視的核構造模型のうち、殻模型計算(配位間相互作用)は、特に基底状態近傍の低励起状態の記述において大きな成功を収めてきた。それは、殻模型計算が低励起状態に重要な、主殻内核子間相関を完全に取り入れた模型であることによる。一方、高励起状態においては、主殻をまたがる相関も効いてくるようになり、それを取り入れるにはかなり大規模な計算が必要となるため、これまで殻模型計算に基づいた研究がほとんどなされてこなかった。発表者らは、最近、多主殻を取り入れた大規模殻模型計算によって、低励起状態と高励起状態を統一的に記述する研究を遂行しており、この招待講演ではその成果の一部を紹介する。特に、カルシウム近辺の殻領域の構造に焦点を当て、低励起状態においては有効核力と殻構造の変化との関わりについて、高励起状態においては遷移およびガモフテラー遷移強度関数、さらに、最近論文で発表した新しい準位密度計算手法とその殻核への応用について紹介する。
古立 直也; 湊 太志; 岩本 修
no journal, ,
統計模型を用いた核反応の計算では、原子核の準位密度の情報が必要不可欠となる。核データ評価では通常Fermi gas模型といった現象論的な模型が準位密度計算に用いられるが、その信頼性は実験値を用いたパラメータ調節に依存している。そのため、核分裂生成物など実験情報の乏しい不安定核の核データ評価に用いる妥当性は明らかではく、パラメータ調節に依存しない微視的な計算手法の発展が望まれる。準位密度の微視的な計算手法として、Hartree-Fock(HF)理論により得られる一粒子準位を用いたcombinatorial法計算があり、主にs波中性子共鳴間隔の実験再現性においてその妥当性が議論されている。一方で、断面積計算の実験値との比較については、特定の核種について(n,)反応の比較などが行われているが、十分とは言えない。本研究ではcombinatorial法により準位密度を計算し、(n,)反応、(n,2n)反応などの核反応計算に適用する。安定核についてs波中性子共鳴間隔と同時にこれら核反応の断面積を系統的に実験値と比較し、微視的計算手法により得られる準位密度の妥当性を検討する。
古立 直也; 湊 太志; 岩本 修
no journal, ,
安定核の核準位密度(NLD)計算にはフェルミガスタイプの現象論模型が広く使われるが、不安定核に対して信頼性のあるNLDを得るためには微視的な手法の開発が重要となる。NLDの微視的な計算手法の一つとして、Hartree-Fock-Bogoliubov(HFB)理論を用いた核構造計算に基づいた手法がある。基本的にHFB計算において核子間有効相互作用が唯一のインプットであるため、我々は計算のNLDがどのように有効相互作用に依存するかを特に対相関力に注意して調査し、微視的手法の信頼性の議論をする。以前の我々の研究で用いたSkM*力に加えて、本研究のHFB計算ではSLy4, SkP, UNEDF1力を用いた。HFB計算に基づいたNLDを導出するための手法として統計模型を用いた。計算されたNLDから導出されるs波中性子共鳴間隔を実験と比較した結果、SkPとUNEDF1を用いた結果がSkM*, SLy4を用いた結果に比較して実験とよく一致することを見出した。
古立 直也; 湊 太志; 岩本 修
no journal, ,
長寿命核分裂生成物(LLFP)の合理的な核変換技術を確立するには、核変換シミュレーションに必要となる核データを高精度化することが重要となる。準位密度は統計模型を用いた核反応の計算に必要不可欠な核構造データであり、核データ評価の精度に大きく影響する。核データ評価では通常Fermi Gas模型などの現象論的模型が準位密度計算に用いられるが、実験データの乏しい不安定核に対しては予言性に優れる微視的理論を適用することが核データの精度向上につながると考えられる。本研究では、長寿命核分裂生成物(LLFP)核種及びその周辺核種の核データを高精度化するため、それらの核データ評価に必要となる準位密度を微視的核構造計算に基づいて導出した。この際、原子核の励起に伴う変形変化の効果を精密化する計算手法の改良を行った。得られた準位密度を用いた核反応計算の精度について分析するため、様々な反応チャネルの断面積について安定核実験データとの系統的な比較を行った。
古立 直也; 湊 太志; 岩本 修
no journal, ,
ImPACTプログラム「核変換による高レベル放射性廃棄物の大幅な低減・資源化」の一環としてLLFP4核種(Se, Zr, Pd, Cs)及びその周辺核種の核データ評価ライブラリを開発中である。本講演では、これらの核データ評価に用いる微視的核構造理論に基づいた準位密度計算手法の開発について報告する。準位密度は統計模型を用いた核反応計算に必要不可欠であり、これを用いた核データ評価の精度に直結する。核データ評価では通常現象論的な模型が準位密度計算に用いられるが、実験データの乏しい不安定核に対しては予言性に優れる微視的理論を適用することが核データの精度向上につながると考えられる。そこで本研究では、Hartree-Fock理論を用いた微視的核構造計算に基づいた準位密度計算手法の開発を行った。講演では、準位密度計算手法の改善点とs波中性子共鳴間隔の計算結果の実験値との比較、核反応計算コードCCONEを用いた断面積計算への適用とその計算精度の分析などについて報告する。